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高校生が写真と言葉で伝える私のふるさと~西条高校編~

水と共存し、水に備える

全国の高校生を対象に、学校対抗で民家や町並みの中に込められた地域の文化への思いを写真と文章、プレゼンテーションで競う「民家の甲子園」愛媛県大会が6月17日(日曜日)に開催されました。

この大会は、「地域を愛する心を育んで欲しい」との思いのもと大会実行委員会が主催。今年のテーマである「巡」を題材に、全国大会の予選会となる愛媛県大会に6校(8チーム)がエントリーしました。

その中から、県立西条高等学校の地元愛溢れる作品をご紹介します。

左から写真部のアネットさん、飯尾さん、渡部さん、八塚さん

 

水と共存し、水に備える

私たちが「巡」というテーマからまず思いついたのは、西条高校を巡るお堀でした。お堀の水は流れ流れてどこへ行くのだろう、という単純な疑問でした。お堀には時折海猫の群れがやってきて、ニャアニャア鳴いています。注意して見ていると、おそらく海鵜(ウミウ)だと思われる鳥もいるようです。ですから、当然海につながっているだろうとは思います。しかし、どんなふうに海とお堀がつながっていくか、ということは、普段意識したことはありませんでした。

改めて考えてみると、水の恵みを日頃から十分に受けている私たちは、同時に、その害を日常的に克服する必要もあるはずです。記憶にはないのですが、十数年前、西条市を襲った台風の被害は大変なものであった、と大人たちからたびたび聞かされています。海までの小旅行で身近な風景を捉えなおし、現在の私たちの身近な問題が何かをつかみたいと考えたのです。

海までの距離は地図で見る限り、そんなに遠いものとも思えません。小旅行と言うのもおこがましい、普段の、日常的な、散歩と言う方がふさわしい距離です。しかし、カメラを持つことで、普段とは違う体験ができました。

「どうか私たちの小旅行におつきあいください」

 

【巡る水に備える家】

ここはお堀のすぐ近く、左回りと右回りにそれぞれ巡る水が合流する地点です。写真の左下に水の流れが現れているのがお分かりになるといいのですが…。

このあたりにある家は、お堀の石垣の上にさらに石垣を築くという工夫で、美しい景観を保ちつつ、水に備えています。

 

【巡るトタンとGS】

合流点から川の流れに沿って歩く私たちが巡り合ったのは一軒の商店でした。壁面にトタンを巡らせ、一階奥と二階が住居になっています。

この入り口のグリーンシート、つまり「GS」ですが、これは、日よけ、潮風よけ、堤防を越える波よけです。

ここにも水に備える人々の知恵がありました。もちろん、開店時間になれば取り除かれます。

 

【時は巡る60年】

ここは60年間地域を支えるお店です。

昔ながらの何でも置いているお店ですが、時代は巡って、今や地域一番のコンビニエンスストアです。

 

【時は巡っても人は働く】

当たり前ですが、じゃがいもの袋詰めも、お惣菜づくりも店内で行っています。

自家製だと大きく宣伝するお店もありますが、それはもともと当たり前のことでした。もっと言うなら、もともと家で作っていたものをお店が代わりに作っているのでしょう。

働くというのは、誰かの代わりに何かをすることかもしれません。

もう海は近くです。

 

【石鎚灯篭】

私たちの小さな旅はここ、河口で終わりました。西条高校を出発してから普通に歩けば、わずか20分程度です。

彫られた文章によると、この灯籠は、九州や本州からやって来る石鎚山を信仰する人たちが、河口までやってきて、船を着けるときの目印になったもののようです。そういう意味では、西条の水は、石鎚の信仰とも関わっています。

 

【巡礼-八大竜王の祠】

この祠は、河口のそばにある八大竜王の祠です。八大竜王とは、源実朝が「時により 過ぐれば民の 嘆きなり 八大竜王 雨やめ給へ」と金槐和歌集で詠んだ水の神様です。

今回の旅で、古代から現代まで、信仰、祈りに始まり、石垣やトタン板、シートなど、人は工夫して水の害を乗り越えてきたことがわかりました。

そんな私たちが、次に備えるのは、南海トラフ地震と、それに伴う水の害です。私たちの力が改めて問われている。それが今だ、と感じた旅でした。

 

西条高校のホームページはこちら

https://saijo-h.esnet.ed.jp/cms/

 

民家の甲子園の詳細はこちら

https://www.minka-kousien.com/

 

高校生が写真と言葉で伝える私のふるさと~小松高校編~はこちら

https://www.lovesaijo.com/education

 

 

 

 

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