教育

50年後へうちぬきを繋ぐ　西条農業高校TeamSSS

LOVE SAIJO 編集部 2023年7月14日

西条農業高校 TeamSSSが「うちぬきを巡るツアー」を初主催。水の都西条を50年後にも繋ぎたい。TeamSSSの取り組みをお伝えします。

1．農業高校生のアイデアで地域を活性化

西条農業高校 TeamSSS(チームトリプルエス)のSSSは、Saino Surveying Squad(西農測量隊)の頭文字をとったもの。農業クラブの平板測量競技会で日本一を目指しており、昨年も全国大会で優秀賞を受賞している実力派です。

昨年卒業したTeamSSSの先輩

TeamSSSの活動はそれだけに留まりません。「農業高校生のアイデアで地域を活性化」を合言葉にさまざまな取り組みを行っています。その内の1つが“うちぬき”を守る活動。2021年には、国土交通省主催の「水の里の旅コンテスト2021」でうちぬきを巡るツアー企画を提案し、大学生も応募する学生部門で最優秀賞に選ばれました！

東京でプレゼンを行いました

西条市地下水保全協議会の委員も務めており、大人たちに交じって、うちぬきの保全に向けて活発に意見を出したりもしています。

2.　満を持してTeamSSS主催「うちぬきを巡るツアー」開催！

今回のツアーで主にガイド役を務めたのは2年生メンバー。4月から準備を始めたそうです。

実は昨年度中にツアー開催を計画していましたが、コロナ感染症の関係で難しく、卒業した先輩の思いも引き継いで、満を持しての2023年6月17日の開催！なんと当日は卒業した先輩方も裏方としてお手伝いに来てくれていました。

今回のツアーテーマは「限りある水資源を守り伝える“育水”」。多くの西条市民が当たり前と思っている“うちぬき”は、実は貴重で限りある資源なんだということに気づいてもらいたい。そして、50年後の未来にも“うちぬき”を伝えていきたい。そんな思いを込めて企画したそうです。
時を同じくして、未来の地下水を守るため、市民の皆さんに“育水”を身近に感じてもらうためにどうすれば良いか悩んでいたという、西条市役所の環境政策課の皆さん。TeamSSSのドンピシャな取り組みに「これだ！」と思い協力をお願い。奇跡的なタイミングで超超超強力な“育水”広報大使TeamSSSの皆さんに協力してもらえることになり、今回のツアーも全面協力して準備を行いました。

環境政策課の皆さんもうちぬきツアーに

当日は、50年後の未来を担う、ちびっ子たちもたくさん参加。

ツアーは、総合文化会館前～うちぬき広場を往復するルート。途中、各ポイントでは「え！そうだったんだ！」と思わせる豆知識満載の面白い説明が披露されました。

総合文化会館前のこちらの花時計。実は西条農業高校生がお花を植えてくれているって皆さん知ってました？

小さい子供たちも楽しめるように、水に関するクイズもたくさん。

移動中も積極的に話しかけてコミュニケーションを深めていました。

そして、ツアーの最後には、TeamSSSで開発した果物たっぷりの冷たい「うちぬきゼリー」。何を入れたら美味しいか色々と試作してみたそうです。コオロギパウダーも試してみたというチャレンジ精神には編集担当も脱帽。残念ながら、激マズで不採用になったそう。

歩いて疲れた身体に冷たいゼリーは最高のご褒美！

TeamSSSは、今年開催される「ねんりんピック」のツアーガイドも担当しています。6/18のツアーの詳細はこちらの記事でもご確認ください！！
https://www.city.saijo.ehime.jp/site/nenrin/nenrinpic-saijo-ft.html

3．50年後の未来へ　いっしょにやろやちょっとずつ

TeamSSSは、「うちぬきを未来へ繋ぐ」をテーマにえひめSDGs甲子園2023にも出場しています。
今回のツアーには、西条市SDGs推進協議会の皆さんも参加。今回のツアーが、環境を守るSDGsな活動ということで、参加者にはSDGsメーターが加算されました。

西条に生きる人々には、当たり前の存在である“うちぬき”。しかし、現在、市内の海側地域では地下水位の低下に伴う塩水化問題がおこっていたりもしています。石鎚山で降った雨が“うちぬき”として飲まれるまで、20～60年という年月がかかっているそうです。50年後の未来にも“うちぬき”をつなぐためには、今日から私たち一人一人が“うちぬき”の大切さに気づき、少しずつでも節水に取り組んでいくことが大切なんだと気がついた編集担当でした。
あなたも50年後の未来のために、今からできること始めませんか？