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桜吹雪と屋台 〜石岡さん春の例大祭〜

命輝く躍動の季節

1.春のたより

春を目前にした肌寒い2月末。何気なく眺めていたスマートフォンの画面に、嬉しい知らせが飛び込んでくる。
今年の春の石岡さんのお祭りは、どうやら賑やかになりそうだ。
時をほぼ同じくして、筆者のSNSをフォローしてくださった方は、偶然にも石岡さんのお祭りに参加するという。
「僕の町の人たちは、自分の自治会のことが大好きなんです」氷見西町さんの屋台は、今年で40年周年を迎えるそうだ。
4月にまたお祭りと会える。桜舞うお宮を背景にして躍る屋台が目に浮かぶ。心弾む春のたよりに、風の冷たさを忘れ、心が温かくなる。

 

2.宴のはじまり

集会所のまわりに人の輪。ある人は座りこんで語らいながら、またある人は去年秋以来の屋台との再会を喜びながら。
この地域では、ほぼ全員が同じ中学校に進むため、出身小学校の校区は違えど、まるでひとつの大きな家族のように、和気藹々とした雰囲気のお祭りになるのだそうだ。
春祭り本番のずっと前なのに、もう宴は始まっているようだ。取材の挨拶を終えたあとも、人々の賑わいがSNSの画面越しに伝わってくる。

 

3.小春日和の坂道

お宮に続く小春日和の坂道に、屋台がズラリ。ついこの間始まったばかりの新年度に、新しい出会いをしたであろう学生さん達の姿も多い。

40年分の想いと伝統の重みを肩と心で受け止めながら、一歩ずつ、しかし力強く石岡さんへと続く路を登る。
昼時になり、さながら夏日のような強い日差しに少しよろめきながらも、軽妙な太鼓と鉦のリズムと伊勢音頭が、次に踏み出す足に力を込めさせる。

「やった!登り切った!」達成感に包まれる担き夫の皆さんを、桜吹雪が出迎える。

 

 

4.英雄のレクイエム

太鼓と鉦の音がとまった。お社さんの前に、色とりどりの屋台が静かに咲き誇る横で、英霊慰霊祭が執り行われる。

戦火などの逆境にも果敢に挑み、私たちが今、平和な時代の中でお祭りを楽しめる礎を築いてくださったご先祖様を想う。

その中には、次の秋を待ちわびながら願い叶わなかった方もおられたに違いない。
きっとその方々には、このお祭りの唄声が、鎮魂歌(レクイエム)として届いていることだろう。
昔と今を繋いでくれた英雄と、今ここで伝統を受け継ぐ英雄。時代は違えど、懸命に命を輝かせる2つの姿が繋がって見える気がする。

 

 

5.カレンダーの半ばごろ

10月はじまりのカレンダーが半ばを過ぎるころ。秋の例大祭から、1年中で最も遠い時期だ。

冬を乗り越えた桜の木を桃色の花びらで満開にしたあたたかい春風とはうらはらに、秋のお祭りを心待ちにする人の心には、少し冷たいすきま風が吹くころかもしれない。
その時期に屋台を目にすると、とたんにその風が熱を帯びてくるようだ。

今年の秋は、きっと夏以上に熱くなる。冬のページがちぎられたカレンダーをめくりながら、新しいカレンダーが飾られる頃を想う、今日の春の日。

 

今回取材にご協力いただきました氷見西町屋台さん、ありがとうございました!

私が書きました

オニギリ

オニギリ

10年ほど前、知人の紹介で西条祭りに参加したことをきっかけに、この街が好きになり、現在は西条市民2年生です。西条市とお祭りは切っても切れない関係にありますが、お祭りと市民の皆さんの生活が深く結びついていると感じます。 もし、毎日を祭日のように過ごせたら、どんなに素敵でしょうか。これから「さいたーず」の一員として、お祭りや、そこに繋がる人々の心が感じられるような記事を紹介していきたいです。

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