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「季節を感じる」田舎の暮らし。カラダとココロが喜ぶ生き方。

新型コロナウイルス感染症の拡大は、わたしたちがこれまで“当たり前”としてきた日常生活や常識を大きく変えました。「テレワークの導入」もその変化のひとつと言えるでしょう。これまで都心や都市圏で生活し、オフィスに通うのが当たり前とされてきたワークライフは、テレワークによる在宅勤務が可能になったことから、地方移住への急速な関心の高まりとともに大きく変化しています。
2020年8月、家族5人で東京から西条市へ移住した中島佐知子さんは、フリーランスのフォトグラファーをしながら、Webプランナーとして完全テレワークで出張撮影マッチングサービスの運営にも携わっています。彼女がたどり着いた「大切なものを見つけられる生き方」とは。

 

#1 全力投球だった学生時代

佐知子さんは兵庫県生まれ。お父さんがいわゆる転勤族で、それから大阪、岡山と移り住み、4歳の頃から東京で暮らすようになりました。自身の記憶としてはっきりしているのは東京に住んでからとのこと。その頃のお住まいは閑静な住宅街。外で遊ぶのが大好きで、車が入らない袋小路になっている場所をサーキットに見立てて鬼ごっこをしたり、公園に集合して遊んだりしていました。
小学生の頃から走ることが得意だった彼女は、中学では陸上部、高校ではバスケットボール部に所属。高校は都内でも有数の進学校で、勉強と部活動に忙しくも充実した生活を送り、その後周りにあわせるように都内の大学に進学しました。
「法学部を専攻しましたが、とくに法律家になろうと決めていたわけじゃなかったんです。」
それでも大学の授業やゼミには真面目に取り組み、法律の勉強はそれなりに熱中していたそうです。同時に、個別指導塾の講師、飲食業、コールセンターなど様々なアルバイトを掛け持ちし、貯めたお金で旅行をしたり韓国に語学留学してみたりと、目の前のことに全力投球する学生時代でした。

 

#2 忙しく「安定」した生活への違和感

大学在学中は「本当にやりたいこと」がよくわからないまま、とりあえず進学を見据えて法律の勉強を続けていました。けれど大学生活も終わりに近づいていたある日、この先法律を仕事にすることに対する違和感に気づいたそうです。
「休学や留年も考えましたが、これ以上親に金銭的な負担をかけたくなかったんです。せめて経済的に自立しようと、4年の夏休みに1ヶ月間就活して、最初に決まった会社に就職を決めました。」
会社ではシステムエンジニアとして活躍した佐知子さん。“理系”のイメージが強いSEの仕事ですが、プログラミング以外にも提案資料の作成や調整など、“文系”の能力もたくさん求められるそうです。元々絵を描いたり工作したりと「モノづくり」が好きだった彼女は、大規模なプロジェクトにも積極的に挑戦したそうです。
その頃、社内のバスケットボールサークル活動を通じて、のちの夫となる慎二さんと意気投合。結婚し、三人のお子さんにも恵まれ、忙しくも幸せな日常が訪れました。
彼女が写真に打ち込み始めたのは第二子の育休中でした。


「ずっと写真に興味はあったのですが、忙しさにかまけて初任給で買った一眼レフはすっかりほこりをかぶってしまっていて。もう一度ちゃんとやってみよう、と思ったんです。」
子育てをしながら平日はフルタイムで働いていたので、写真と向きあえる時間は土日のわずかな時間のみ。それでもカメラの基礎や作品制作に関することを学びながら、写真ブログの開設や写真展への出展など、精力的な活動を続けました。
やがて彼女の気持ちに少しずつ変化が訪れます。それは忙しい平日のある晴れた日。
「こんな晴れた日に、一日中ビルにカンヅメになるのは嫌だなぁ」
毎日同じ電車に乗って同じ場所に通い、同じ人と会って仕事するという、ある意味「安定」した生活。それは彼女の中で違和感として少しずつ大きくなっていきました。

 

#3 自分で稼ぐ力を

中島さん夫婦がシステムエンジニアとして働いていた会社は、他の会社に常駐して仕事をするスタイルでした。大手都市銀行のシステム部門で働く日々。帰宅が日付を超えることが日常だったそうです。月曜から金曜まで必死に毎日を回し、倒れ込むように土日に突入。


そんな生活を送っていた2012年のある日、中島さん一家を変える出来事が起こります。
当時生後9か月だった長女が預け先の保育園で痙攣を起こしたのです。また、奇しくも同じ年に当時3歳だった長男も、突然全身にアザができる病気になり、緊急入院。幸い、二人とも大事には至らず、すっかり完治しましたが、この出来事をきっかけに、理想の働き方や家族の在り方、暮らし方について真剣に話し合うようになったそうです。「本当はどうしたい?」「どういう生き方が理想?」と意見を交わしあいました。
その中で出てきたのが「田舎暮らし」という選択。そして、そのために必要だったのが、会社に属さずとも生きていける力でした。自分で稼ぐ力を身に着けようと、会社を辞める一大決心をし、夫の慎二さんは「柔道整体師」の資格を取得。また、佐知子さんはフォトグラファーとして活動を開始。同時に、出張撮影のマッチングサービスの事務局でも働き始めました。

地方への移住を真剣に検討しはじめた中島さん一家は、やがて慎二さんの職場で聴いていたラジオ番組で、愛媛県西条市の存在を知ります。

 

#4 西条市での暮らし。ずっと大切にしてきたこと

2020年8月、中島さん一家は西条市へ移住してきました。移住先としての決め手になったのは、「移住体験ツアー」でアテンドを担当した柏木課長の手厚いサポートでした。
「愛媛に親戚も知り合いもまったくいなかった私たちが移住を決断できたのも、柏木さんと柏木さんが引き合わせてくれた人たちの存在があったからです。」


西条市に住んでみた感想を伺うと、
「人が暖かいんですよね。田舎特有の色々口出ししてくるとかもなく、ちょうど良い距離間で。学校のママ友も私たちを普通になじませてくれて、とても居心地が良いです。」
中島さん家族が暮らす西条市丹原町は、市内でも長閑な田舎まちです。自転車に乗って、写真を撮って、家庭菜園でできた野菜を収穫する暮らし。彼女が憧れた田舎暮らしは、ひとつひとつこの地で実現していきました。


「せっかくこの世に生まれてきたので、自分の魂が死ぬような生き方をしたくないです。」
決して東京の暮らしが嫌になったわけじゃない。今でもフルタイムで働く暮らしも選ぶことだってできる。でも、山が見えて、星がきれいで、空気がおいしい、庭で採れた野菜がおいしい。そんなカラダとココロが喜ぶような生活を彼女は選び、そしてそんな生き方に気づかせてくれたのが、他ならぬ「写真」でした。
「何に惹かれてシャッターを押したのか、何を伝えたいと思ったのかを考えたら、自分が大切にしているものがわかるようになったんです。」
写真が持つ力は、自分自身を大切にすることにつながる。彼女が撮る写真によって、一人でも多くの人が「自分の大切なもの」に気づいてほしい、と彼女は願います。

 

#5 「わくわくたんばらんど」

「この地域はいろんな自然もあるし、果樹園もあって、歴史的に面白いスポットがあったりと、調べれば調べるほど面白い場所がいっぱいあるんです。」


現在、彼女が地域の友人たちと一緒に進めているプロジェクトがあります。「わくわくたんばらんど」と名付けられたこの活動は、西条市丹原町を舞台に、自然体験活動、歴史スポット巡り、ものづくりワークショップなど、わくわくするような企画を次々に展開しています。
「この西条市も田舎という条件だけで比較したら、『他と同じ』なんだと思います。違いが出るのは、そこで暮らしている人がどれだけ楽しそうにしているか。移住体験ツアーで私たちが地域の「人」と繋いでいただいたように、今度はわたし自身がこの土地での暮らしを心から楽しんだり、面白いことを仕掛けていくことが、巡り巡って丹原の魅力を伝え、「人」をつなぐ役割を果たしていくのかなと考えています。」
「住みたい田舎全国1位」として認知されるようになった西条市。しかし、「移住して良かった」と思えるかどうかは、その後の生活の積み重ねであり、移住した人の数だけあるもの。彼女のように、「毎日の生活を心から楽しんで満喫できる」かどうか、そしてそのためにどれだけまちの「人」と繋がれるか。彼女の話を聞いて心が「ざわっと」した人は、ゆっくりでも良いので、「自分の一番大切なもの」を探してみると良いかもしれません。

 

#6 サチカメ!

「今日という日を、写真に。」をコンセプトに、ご家族の記念日や日常を写真に収める出張撮影サービスを営んでいます。
2020年夏、子供の頃から住んでいた東京を離れ、愛媛県西条市へ家族5人で移住。ブログでは初めての田舎暮らしで見たこと感じたこと、家族や仕事、暮らしのことを記しています。

■ブログ: https://sachycamera.com
■出張撮影: https://photo.sachycamera.com
■Instagram:
https://www.instagram.com/sachycamera/

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Co-あきない宣言 編集部

Co-あきない宣言 編集部

Co-あきない宣言の編集担当です。 西条市では、市内で働き、輝いている市民をストーリー化して発信することで、西条市をPRしております!まだまだ不慣れですが、頑張ってシリーズを重ねてまいりますので、是非ご覧ください。

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