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丹原高校の力を地元に還元!東予を花木産地へ

“花”と聞くと、バラやチューリップ、ひまわりなど、種や球根で育てるお花を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、生産者の高齢化や担い手不足が深刻化するなか東予地域では、“花木(かぼく)”が注目されているんです。
菊花展でも有名な丹原高校は、園芸科学科もある草花のエキスパート。これまで培ってきた技術を花木苗生産に生かそうと、令和元年から県やJAなどと連携し様々な研究を行っています。
令和5年3月22日に愛媛県東予地方局で行われた、花木苗生産プロジェクト発表会の様子をお伝えします!

 

1.舌を噛みそうなカタカナにも怯まない!堂々たる丹原高校生の発表!

「かぼくのプロジェクト発表会があるので来ませんか?」と丹原高校の先生からお電話をいただいたとき、正直編集担当の脳内は「かぼく?ってなに??」でした。

かぼく=花木は、花や葉っぱを鑑賞するために植えられる樹木のことです。分かりやすいものは、梅や桜ですね。

愛媛県では、生産者の高齢化や担い手不足が深刻化する中、労働負担が少なく、軽量で収益性が高い花木として、ビブルナム・ティナス、ピットスポラム、メラレウカの3つの花木に注目。西条市を含む東予地域を花木産地にしようとプロジェクトが進行中なんです。

丹原高校 園芸科学科 草花班では、愛媛県の研究所や農業振興課、JAと連携し、これまで培ってきた技術を花木苗の栽培マニュアル作成に生かそうと令和元年から様々な研究を行っています。

花木は、球根や種ではなく、挿し木という枝や茎を土に挿し、そこから根を生やして増やす方法をとります。

花木苗生産の課題の1つが、挿し木後の発根率の悪さ。特にピットスポラムとメラレウカは根が生える確率(発根率)が60%以下しかありません。とくに、メラレウカはいくつかの品種があるそうなのですが、その中でもゴールドの発根率はなんと3%以下

丹原高校では、この発根率を上げる条件を探索すべく、令和元年から様々な条件で挿し木を行う実験を継続しています。菊栽培で培った丹原高校独自の「密閉挿し」という管理方法を応用したり、挿し木の径の違いによる発根率の違いを調査したりなど、様々な視点から研究を行っています

菊栽培で培った丹原高校独自の「密閉挿し」を応用した方法では、ペットボトルに土をいれ、そこに茎を挿して蓋で密閉し、日光に当てるだけでも根を生やすことに成功したという事例も。

令和4年度は、挿し木を行う季節によって発根率が異なることを発見したり、JA周桑、JA越智今治、JAうまの3つのJAとの共同実験から、環境条件の考察も行いました。

正直カタカナが多すぎて、50%も理解できない編集担当。でも、膨大な数のサンプルを試験し、すっごい実験をしている!ということはよく分かりました。

それもそのはず、このプロジェクトは、令和4年度に開催された「第7回大地の力コンペ」で未来シーズ賞えひめ地域づくりアワード・ユース2022」で奨励賞も受賞している研究プロジェクトだったんです。

大勢の大人の視線をものともせず、すらすらと舌を噛みそうなカタカナを読み上げ説明していく丹原高校生の堂々たる姿がすごかったです!

なんと、今回発表した3人は、丹原高校 園芸科学科 草花班の1年生。これまでの先輩の研究を引き継ぎ、研究に携わったのは半年前からだとは驚き。

質疑応答もとても活発。それだけ、丹原高校の研究への期待が大きいことが伝わってきました。

 

2.来年度は販促活動にも丹原高校の力を発揮!?

続いて、発表されたのは、愛媛県東予地方局の方から花木の販促活動について。東京の花き専門卸売市場でのセリの動画には、丹原高校生3人も興味深々。

愛媛県東予産の花木は品質が安定していると評価はされているものの、まだまだ知名度が低い状況。もっとPRが必要だ!との話題になり、そこで登場したのがやはり丹原高校

先日、フラワーアレンジメントのコンテストで賞を取り、「フラワー装飾技能士3級」の資格を持つ丹原高校生たちの力も借りて、花木の使い方をもっとPRしていこう!とのことで、会議は終了しました。

▼丹原高校のフラワーデザイナーたちの記事はこちら
https://www.lovesaijo.com/news/tambarahs_flowerclub2023/

 

3.研究をきっかけに興味。そして地域貢献へ。

丹原高校の先生によると、研究に携わり始める時、生徒たちもほとんど何をやっているか分からない状況だそうです。しかし、分からないなりに研究を続けていくなかで興味を持ち、今回のような発表の場面で成長し、さらに勉強したいと大学に進学する生徒もいるそうです。

花木の成長メカニズムの解明は、生き物を相手にしていることもあり、一筋縄ではいきそうにありません。しかし、1歩ずつ着実に研究を進め、地域に貢献している丹原高校生の頼もしい姿に会えた日でした。

皆さんも、丹原高校生が頑張って研究している“花木”を使ってお部屋にフラワーアレンジメント。いかがですか?

 

▼丹原高校 園芸科学科の活躍はこちらでも
お花で地域に元気をお届け! 丹原高校「寄せ植え講習会」
https://www.lovesaijo.com/news/tambarahs_flower2022/

 

▼丹原高校 園芸科学科日記はこちら
https://tambara-h.esnet.ed.jp/page_20190730034327

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