教育

小松高校“養正レンジャー”！食品ロスに立ち向かう

LOVE SAIJO 編集部 2023年7月6日

令和5年4月。小松高校で１組の精鋭部隊が結成されました。その名も“養正（ようせい）レンジャー”。どんな子達が集まっているんだろう？どんな活動をしているのかな？気になり調べていると、“6月25日(日)に、ときめき水都市で０円食堂を開催”という記事を発見。興味をそそられた編集担当は、取材に行ってきました！

1．今年４月に結成！“養正レンジャー”とは！？

6月25日(日)。朝8時半に、ときめき水都市に到着した編集担当ですが、すでに“養正レンジャー”たちは、先生と親御さん、PTAの皆さんと一緒になって、着々と準備を進めているところでした。

しばらく様子を伺っていると、リーダーと話をすることができました。
どうやら“養正レンジャー”は、小松高校の普通科に通う３年生の７人組なんだとか。この４月に結成された、出来立てほやほや。SDGsや地方創生に興味のある、仲良しグループなんだそう。ふんわり癒し系のメンバーたちです。

2．廃棄食材がおいしい料理に生まれ変わる！？

そんな“養正レンジャー”が今取り組んでいるテーマが『食品ロス』です。そのきっかけは、西条市のごみに関する動画(※1)の中で、「西条市での一人当たりのごみの排出量が、県内11市中ワーストの状況が続いている」ことを知ったのと、農業を営む親御さんから、市場で売れ残った野菜は最終的に廃棄されているということを教わったからだそう。
ごみの削減と、廃棄される食材。自分たちになにか出来ることはないかと考え、思いついたのが“0円食堂”でした。
（※1）https://youtu.be/Z5rlTZgHd0M

１週間ほど前から、水都市の方々の協力を得て、売れ残った廃棄予定の食材を譲ってもらい、その食材でなにを作るのか、メンバーたちで考えました。
考えついたメニューは、「フライドポテト」「なすのサイコロステーキ」「焼きとうもろこし」「ミネストローネ」「メロンのソーダ」の5品。廃棄される野菜や果物を使っているので、どれも材料費は０円。養正レンジャーの０円食堂は、こういった廃棄される予定の食材をおいしく調理し、フライヤーや油、調味料等の代金が必要なため100円～200円で販売します。

（フライドポテト）

（メロンのソーダ）

3．レシピ考案！しかしハプニングも！？

１ヵ月ほど前、試作品で作ったのは、学校給食でもよく食べられる「ポトフ」。これがうまく作れたので、「本番はこれでいこう！」となっていました。ただ、廃棄される食材は、その日になってからではないと分からないということもあり、「ポトフ」に必要な“ジャガイモ”が思いのほか集まらなかったんだそう。その代わりに今の時期に良く採れるトマトがたくさんあり、急遽「ミネストローネ」に変更するという、ハプニングもありましたが、高校生ならではの柔軟性と行動力で切り抜けることができました！

トマトがたくさん！

素材の味を生かした「ミネストローネ」

4．いよいよ０円食堂オープン！

さて、時刻は9時。今の時期限定のアムスメロンを目当てに、たくさんのお客さんが列をなしています。
すてきなメロディーとともに水都市が開店。同時に０円食堂もオープンです。
しばらくすると、買い物を終えたお客さんが、０円食堂に足を止め、焼きとうもろこしを2個注文！オープンしてなんと７分後の出来事です！それを皮切りに、たくさんの注文が入り、厨房は大慌て！生徒も大人も、みんな総出で作り上げます。

大繁盛の０円食堂。注文が少し落ち着き、メロンソーダを1つ購入しました。
このメロンは糖度を測るためだけに使用されたものですが、結果的には廃棄されるそうです。
果肉はとてもジューシー！鼻から抜けるメロンの香りで、暑さも疲れも吹っ飛びました！

大人もこの表情！ひんやり冷たくておいし～！

5．これからの“養正レンジャー”

結成されたばかりの“養正レンジャー”。今の目標は、『えひめSDGs甲子園2023』の予選を突破することです。高校生の熱い思いに、編集担当も応援に力が入ります。

また、「昨年度、小松高校から『えひめSDGs甲子園』に参加した「愛媛守り隊」から、昨年度の売上金を活動資金として譲り受けたことで、今年の活動をスタートできた。今度は自分たちが来年の活動資金に充て、来年、再来年と、後輩たちにこの活動を繋げていきたい。そして、この活動を続けていくことで、少しでも廃棄される食材の量を抑えることができれば、結果的に西条市のごみの削減に繋がるのではないかと考えています。」と語ってくれました。