LOVE SAIJO まちへの愛が未来をつくる

MENU

移住に関するコンテンツ

移住サポート

TOP

MENU

暮らす

盛春のパレード 〜高尾神社さん春の例大祭〜

雨の中の大行進

 

1.想い受け継ぐ本殿祭

山がちな地形の夕闇に浮かび上がる提灯の光。明日の春の御神幸祭を前にした、高尾神社さんの本殿祭だ。

新型コロナウイルスの疫病に負けないようにと、先代の神主さんが知恵を絞った手水場の近く。
想いを受け継ぐ当主の玉井さんが大麻おおぬさをふるう。

厳かな雰囲気に水を差さぬよう、そろりそろりと足を運ぶ。
取材のメモをするわずかな間に、お社さんが人でいっぱいになった。

 

2.明かり灯る直会

500年以上前と変わらない空と海が広がる、やぐらからの大パノラマ。
この街の風景をひとりじめできる特等席は、子どもたちから大人気のようだ。そのやぐらにつながる手作りの会食場には明かりが灯り、人々が集う。

「ドンチッチキチッチ」

どこからともなく、あの太鼓と鉦のリズムが聞こえてくる。音の鳴るほうへ、吸いこまれるように歩いていく。
「明日はオレの出番だ!」静かに佇む子どもだんじりが、そう意気込んでいるように見える。
屋台がこの街を駆け巡るであろう、明日の朝は早い。

 

3.雨の中の大行進

「降水確率90%」

非情な天気予報を見て、ため息がもれる。今日の御神幸祭は、無事に行われるだろうか?
そんな心配を覆すかのように、法被の袖に腕を通す人々。
「雨天決行、そうこなくちゃ」と言わんばかりに、太鼓のばちを手に取る子ども。

 

お社さんの影から勢いよく姿を見せた屋台が、小躍りするように鳥居をくぐってきた。

 

雨の音をかき消す伊勢音頭と、ほとばしるエネルギー。

 

神々を敬う気持ちを、清めの雨を受けとりながら全身全霊の行事であらわす。
祭人のみなさんの想いに、天候は関係ないようだ。催花雨さいかうのもと、たくさんの笑顔が咲いた。

 

 

 

4.日本のマラケシュ

世界のお祭りを集めた本のページをめくる手が、ふと止まる。
「毎日がお祭りの街」モロッコのマラケシュという街は、朝も夜も、365日がお祭りだという。

 

毎週末のようにどこかでお祭りが催され、平日もその準備に余念がないこの西条市は、さながら日本のマラケシュというべきか。

 

国内外を探しても、年間を通じてこれほど人とお祭りが繋がっている場所は、そう多くはないだろう。

 

地域の方々が腕によりをかけた料理を頬張る子どもや、地酒に舌鼓を打つ大人たち。歌声と笑い声に包まれる広場。
マラケシュも、そのような空気で満たされているのだろうか。

早く秋が来ないかな。遠ざかっていく屋台に心の中で手を振りながら、何度もくりかえす。

 

 

今回取材にご協力いただきました高尾神社子どもだんじりさん、巴会屋台さん、ありがとうございました!

私が書きました

オニギリ

オニギリ

10年ほど前、知人の紹介で西条祭りに参加したことをきっかけに、この街が好きになり、現在は西条市民2年生です。西条市とお祭りは切っても切れない関係にありますが、お祭りと市民の皆さんの生活が深く結びついていると感じます。 もし、毎日を祭日のように過ごせたら、どんなに素敵でしょうか。これから「さいたーず」の一員として、お祭りや、そこに繋がる人々の心が感じられるような記事を紹介していきたいです。

この投稿者の記事一覧へ

関連記事

FOLLOW US

西条市の最新情報や関連ニュースをCHECK

Instagram Facebook LINE Twitter You Tube